県民投票「住民発意で」 知事、埋め立て承認撤回時期示さず


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辺野古新基地建設の是非を問う県民投票について「私からは提案は考えていない」と述べる翁長雄志知事=25日午前、県庁

 翁長雄志知事は25日午前の定例記者会見で、辺野古新基地建設の埋め立て承認撤回に向けた大きな一事由となり得る県民投票について、知事から県民投票条例を提案する考えはなく、実施するなら住民発意で行われるべきだとの考えを明らかにした。来年12月までの任期内に撤回する可能性を問われたが、重ねて時期は明言しなかった。

 県民投票については「県民が主体となって十分議論されることが、県民投票を実施するか否かの大きなことになる。私からは県民投票条例の提案は考えていない」と述べ、住民の動向にゆだねる考えを示した。
 辺野古の埋め立て承認撤回の時期について、任期内に行うかについては「撤回時期は大変重要な案件なので慎重に慎重を期して、任期内かどうかは関係なく、意義の大きさを十二分に承知している」と明言しなかった。その上で「県民のいろいろな意見も耳に入っている。私が責任をもって決断するというのが直近の決意の言葉だ」と撤回する意思を重ねて強調した。
 米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが北海道での日米共同訓練に参加していることに関し「オスプレイの問題は全国民が共通に認識を持たない限り解決しない。今やっと沖縄の基地問題が本土の皆さんも共通認識として持ちつつあるのではないか」と指摘。「改めて沖縄の実情を訴えて、どう共通認識を持つかを全力を挙げてやっていきたい」と決意をみせた。