シュワブ内に工事車両48台 仮設道路の工事進む


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
新基地建設に抗議する市民が海上保安官に拘束される中、砕石の入った袋が並べられる作業が進む「N5護岸」建設予定地付近=31日午前10時50分、名護市辺野古

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、新基地建設に反対する市民約60人は31日午前、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前に座り込んでいる。午前9時ごろ、砕石などを積んだ工事車両52台がシュワブ内に入った。その際、市民らは機動隊によって排除された。この日、シュワブ内の沿岸部では仮設道路の工事が進められた。

 午前8時42分にシュワブ内に待機していた機動隊約30人がゲート前に移動し、市民排除を始めた。その後、工事車両52台がシュワブ内に入った。

機動隊によって排除される市民ら=31日午前8時48分、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前

 ゲート前でヘリ基地反対協の仲本興真事務局次長は機動隊や工事車両に対して「違法工事に手を貸すのはやめてください。工事で得られるお金は一時的なものですが、大浦湾の自然を生かした観光はずっとできます」と話した。続けて「自然を壊し、自らの首を絞めるような行為はやめてください」と強調した。

 一方、シュワブ内の護岸の仮設道路の工事現場では作業が進められた。仮設道路の工事が続けられている。「N5護岸」建設予定地付近の仮設路道路工事現場では、大型クレーンが砕石の入った袋を並べる作業が進められた。新基地建設に抗議する市民はカヌー5艇、抗議船2隻で「違法工事を止めろ」「辺野古埋め立て阻止」などと訴えた。

市民らが抗議する最中、砕石の入った袋が並べられる作業が進む「N5護岸」建設予定地付近=31日午前9時47分、名護市辺野古

 午前10時半すぎ、カヌーに乗る抗議市民3人が臨時制限区域内で工事現場に近づいて抗議の声を上げたが、海上保安官に一時拘束された。沖縄気象台によると、名護市などに雷注意報が発表されている。【琉球新報電子版】