基地引き取り世論喚起へ 全国基地引き取り緊急連絡会が知事会に提言 アンケート結果も提供


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
世論喚起を目指しに全国知事会事務局(右)に提言書を手渡す全国基地引き取り緊急連絡会のメンバー(左)=31日午前11時、都道府県会館

 【東京】全国各地にある沖縄の米軍基地引き取り運動団体でつくる「辺野古を止める!全国基地引き取り緊急連絡会」は31日、沖縄の基地負担への認識などを全国の知事に聞いたアンケート結果を全国知事会(会長・山田啓二京都府知事)に提供した。同時に基地引き取りについて世論喚起しようと、全知事が知事会内の「米軍基地負担に関する研究会」に参画して議論することなどを求める4項目の提言書を提出した。

 提言は(1)沖縄への過重な基地負担を公正に解決(2)「米軍基地負担に関する研究会」の透明化と活動進展(3)全知事が同研究会に参加し、在沖米軍基地引き取りの議論開始(4)市民も議論に参加できるようにする―を要求し、11月30日までの回答を求めた。

 連絡会は全国知事会が研究会を立ち上げたことを契機と捉え、アンケートを実施。沖縄の基地集中を「日本全体で安全保障の負担を分かち合うべきだ」と答えたのは大分県の広瀬勝貞知事1人だったが、この結果や分析を提供した。

 提言書などを手交した沖縄の基地を引き取る会・東京の飯島信共同代表らは沖縄の基地問題が「全国民が自分のこととして考えることが重要だ」と指摘し、知事会に提言書への回答を前に連絡会と話し合いの場を設けることも望んだ。

 アンケートと提言書を受け取った全国知事会調査第一部の遠藤勝彦部長は「中身を確認し、会に報告する」と述べ、対応は今後検討するとした。【琉球新報電子版】