8月の沖縄地方の平均気温は平年より1・4度高く、統計を取り始めた1946年以降、8月としては過去最高となった。1日、沖縄気象台が発表した。降水量も平年比19%にとどまり、46年以降で最少の8月だった。平均気温のこれまでの1位は1998年の平年比プラス1・2度で、19年ぶりに更新、降水量は1993年の平年比22%以来24年ぶりに記録を塗り替える歴史的な夏となった。
沖縄気象台は那覇、久米島、宮古島、石垣島、与那国島の5地点の観測値から、沖縄地方の平均値を算出している。そのうち久米島は平年差プラス1・8度の30・4度、那覇は同1・7度の30・4度だった。
県内27の観測地点のうち、8月は25地点で月平均気温の記録を更新し、13地点で30度を超える真夏日レベルとなった。久米島空港や大東島空港では、過去の最高気温の上位10位の大半をこの8月が占めた。
35度を超える猛暑日は1986~2016年で計64回だった。それが今年8月だけで12回観測した。1896年に統計を取り始めた石垣島など、県内6地点で過去最高気温を更新した。
8月はまとまった雨も降らなかった。石垣島は26・0ミリで平年比10%、宮古島は43・5ミリで同17%、那覇は56・5ミリで同23%だった。宮古島は1938年に統計を取り始めて以降、8月の最少値を更新した。
沖縄気象台によると、この8月は太平洋高気圧とチベット高気圧が共に、例年より沖縄方面に張り出した。台風の影響もほとんど受けなかった。その結果、晴れの日が多く日照時間も長くなり、記録的な猛暑と少雨になったという。
伊江島では深刻な少雨から、JAおきなわ伊江支店が「雨乞」ののぼり旗を道路沿いに立て、降雨に期待を寄せている。
7月に続き、海面水温もかなり高い状態が続いている。沖縄の南の海域では、平年の8月より0・9度高い30・1度だった。1982年以降で3番目の高さとなっている。