マングース捕獲100匹割る 防除開始以降初


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
特定外来生物のフイリマングース(環境省HPより)

 環境省は1日、沖縄県と連携して取り組む本島北部地域のマングース防除事業で2016年度は78匹を捕獲し、調査を開始した00年以降初めて100匹を割ったと発表した。最多だった07年の619匹より大幅に減少したほか、前年度と比較しても捕獲数と捕獲される地域が共に減少し、マングースの生息数、分布域は順調に減少している。これまでの事業により国頭村与那から同村安田以北については、地域的にマングースを根絶したとした。

 16年度は環境省は主に国頭村を、県は大宜味村と東村を中心に防除事業に当たった。わなで56匹、探索犬とハンドラーによる非わなで22匹を捕獲した。ただ、環境省レッドリストで最も絶滅の危険度が高い「絶滅危惧IA類」に分類されるやんばる固有種のオキナワトゲネズミのほか、ヤンバルクイナやアカヒゲなどの混獲も確認された。

 環境省と県は本年度から「第3期沖縄島北部地域におけるマングース防除実施計画」に基づき、新たなエリアで捕獲事業に着手することも発表した。

 マングースはハブ対策などを理由に1910年に県内へ。希少野生動物の捕食を食い止めるため、県が00年、環境省が01年から防除事業に着手している。