オスプレイ、普天間へ戻る 緊急着陸機 米軍、原因公表なし 


この記事を書いた人 大森 茂夫
米軍普天間飛行場に着陸するMV22オスプレイ=9日午後1時13分、宜野湾市(明真南斗撮影)

 【宜野湾】民間専用の大分空港(大分県)に緊急着陸し、米軍岩国基地(山口県)に移動していた普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイは9日午後1時13分、普天間飛行場に戻った。緊急着陸前後やエンジン交換後にも白煙や炎を上げた機体が県民の頭上を飛行した。オーストラリア沖墜落や緊急着陸を受けてオスプレイの飛行停止を求めている地元の意向を無視した形で、県内では反発の声が広がった。緊急着陸の原因など詳細は9日現在、公表されていない。

 オスプレイは9日午前11時すぎ、岩国基地を離陸し2時間後、普天間飛行場に着陸した。県と宜野湾市など関係自治体には、沖縄防衛局から事後報告があった。同機は自走して駐機場に移動した後も10分ほどプロペラを回転させ、米兵らが機体を取り囲んでいた。

 オスプレイは8月29日、岩国基地から普天間飛行場に向かう途中、大分空港に着陸。直後に白煙や炎が確認された。同空港で左右両エンジンの全部または一部を交換するなど修理を受けたが、7日にも白煙を上げた。8日午前に試験飛行を兼ねて岩国基地まで飛行した。同機は6月に伊江村の伊江島補助飛行場で緊急着陸し、8月28日にも岩国基地で白煙を上げたことが市民の撮影で分かっている。

英文へ→Cause of U.S. military Osprey’s emergency landing at Oita Airport remains undisclosed