9月10日の「箏(くとぅ)の日」の記念行事「第17回箏の日 箏美(ぢゅ)らさ御万人(うまんちゅ)と」(琉球新報社主催、琉球箏曲興陽会共催)が10日、世界遺産に登録されている那覇市の識名園で開催された。興陽会の会員ら約300人が出演した。琉球王国時代に中国の冊封使をもてなした識名園で当時を思い浮かべながら涼やかな音色を響かせた。
箏に感謝をささげ、その魅力を発信しようと琉球新報社と興陽会が2001年に「箏の日」を設定し、記念行事を毎年開催している。文化庁が昨年、「記録作成等の措置を講ずべき無形文化財」に選択した琉球古典箏曲10曲などを演奏した。興陽会の米須好子会長は「『記録―』に選択されたことは琉球箏曲発展の好機だ。原点に返り力を合わせていきたい」と話した。
第9回箏曲こども奨励賞(興陽会主催)の表彰式も併せて催された。今年は金賞24人、銀賞28人、銅賞19人が入賞した。入賞者を代表し、金賞の田村小百合さん(久米島町立大岳小3年)が「3年前にお母さんと箏を習い始めた。家ではお母さんが先生になったり私が先生になったり支え合ってここまできた。感謝を忘れず頑張りたい」とあいさつした。【琉球新報電子版】