和牛五輪、島袋さん2位 目利き競う女性の部


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審査競技会で上位入賞を喜ぶ島袋愛里さん(中央)と、父・安慶名米昭さん(左)、夫・島袋康規さん=10日、仙台市(JAおきなわ提供)

 9月7日から仙台市で開かれた第11回全国和牛能力共進会(全共)は最終日の11日、和牛の目利きを競う審査競技会で文三牧場(うるま市)の島袋愛里さん(28)が女性の部2位に当たる優秀賞を受けた。審査協議会で県勢が上位入賞するのは初めてで「選ばれると思わなかったのでとても驚いている」と島袋さんは喜びをかみしめた。

 審査競技会は牛4頭を審査し、成育度合いの評価や順位付けを行い、目利きの精度の高さを競う。

 牛を飼い始めて5年目という島袋さんは、これまでも市町村の共進会や県の共進会で自ら育てた牛を出品する傍ら、牛のどういう点が審査されるのかなどを学んできた。

 今回出場するに当たっても、8月に開かれたうるま市の共進会で順位を付けてみるなど目を磨いてきた。

 初出場で全国2位という結果に島袋さんは「大きさが数センチしか違わないような似た大きさの牛が並び、難しい審査だった」と振り返った。「経験を広く伝え、5年後に開かれる全共では沖縄が有利になるよう頑張りたい」と決意を新たにした。

 県家畜改良協会の赤嶺雅敏事務局長は「牛を見る目利きの力は、将来いい母牛となりそうな牛を売らずに保留したり、買い付けたりする上で役に立つ。農家経営上、重要な力だ。上位入賞は県内の若い人材が伸びてきた証しだ。県内の若い農家の刺激にもなる」と意義を語った。