世界遺産登録へ来月に沖縄調査 IUCN、本島北部と西表


この記事を書いた人 大森 茂夫

 世界自然遺産登録を目指す「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の4カ所について環境省は12日、遺産登録の可否を勧告する国際自然保護連合(IUCN)の専門家による現地視察が10月11日から20日に実施されると発表した。現時点で来日する専門家や調査日程などの詳細は分かっていない。

 IUCNは国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関で、政府から正式な推薦書が出された遺産候補地の現状や持続可能な環境保全の対策が講じられているかなどを確認する。

 沖縄本島北部は推薦地と米軍北部訓練場が隣接し、名護市辺野古では普天間飛行場の代替施設の工事も進められているため、外来種対策や環境保全の観点などから厳しい調査が予想される。県内の基地と環境問題に詳しいジュゴン保護キャンペーンセンターの吉川秀樹さんは「市民との意見交換の場を」と求めた。

 IUCNは現地調査に際し、辺野古新基地建設の埋め立て問題も議論する意向を示している。