【東京】SACO合意に違反する形で在沖米軍が嘉手納基地でパラシュート降下訓練を実施したことに対し、小野寺五典防衛相は「このような形で訓練が行われたのは遺憾に思っている」と指摘した。21日午前、防衛省で記者団の取材に応えた。米側に伝えていくという。
パラシュート降下訓練はSACO合意で、伊江島補助飛行場で実施することが決まっている。嘉手納基地での同訓練は今年は3回目で、合意後は9回目となった。
嘉手納基地の地元の嘉手納町や沖縄市、北谷町、県は日米両政府は訓練中止を求めていた。政府は嘉手納基地での同訓練は例外的な場合に限り認めているが、今回は例外的に当たるとは判断せず、中止を求めていた。
政府は8月の日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)でも地元の意向を伝えていた。今後の対応について小野寺氏は「これからもSACO合意のように基本的には伊江島補助飛行場を使ってほしいと繰り返しいっていきたい」との見解を重ねた。【琉球新報電子版】