小中で140人熱中症疑い 4~8月 糸満、周辺市町村で突出


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35年間、一度も使用されたことのない全館クーラーの機械室内部。機械室があることを知らない教諭もいるという=21日、糸満市内の小学校屋上

 【糸満】沖縄県糸満市内の小中学校で4月から8月までに、延べ約140人の児童生徒が熱中症の疑いで保健室を利用したことが21日、明らかになった。うち2人は軽症だが大事をとって入院した。

 周辺市町村では、南風原町の小中学校で7月末現在、17人が暑さによる体調不良になった。八重瀬町では7月に陸上の練習中、中学生1人が熱中症の疑いで保健室を利用した。糸満市は突出して多いが、市教育委員会は「屋外での熱中症疑いも含まれており、クーラー設置率との関わりは明らかになっていない」としている。

 糸満市教育委員会によると、運動会の練習など屋外での活動や屋内を含め、頭痛や吐き気など熱中症の疑いのある症状が出た児童生徒の延べ人数を集計した。

 その他、糸満市内の小学校では、7月末に校舎内で教諭が作業中に熱中症で倒れたケースもあった。また7月末に保護者が体育館で作業中に熱中症で倒れ、救急搬送されたこともあったという。