通堂ラーメン 台湾展開 製粉、輸送で3社連携


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「台湾通堂」開店で連携する金城良次オフィスりょう次社長(左から3人目)、竹内一郎沖縄製粉社長(同4人目)、沖縄物産企業連合の陳保佑台湾営業所所長(同2人目)ら関係者=22日、県庁

 沖縄県内でラーメン店や居酒屋を経営するオフィスりょう次(金城良次社長)は沖縄製粉(竹内一郎社長)、沖縄物産企業連合(羽地朝昭社長)と連携し、ラーメン店「琉球新麺 通堂」の台湾展開を始めた。

 県内店舗と変わらぬ麺を台湾でも提供するため、沖縄製粉と共同開発した製粉を、沖縄物産企業連合の航空コンテナスペースを使って輸出している。台北市内で今月9日に1号店を出店させたのに続き、10月8日に2号店をオープンする。

 22日に金城社長ら3社の関係者が県庁内で会見し、通堂ラーメンの台湾進出に当たっての連携内容や今後の展開について説明した。

 日本のラーメン文化が海外でも人気を呼ぶ中で、通堂ラーメンも沖縄観光のグルメスポットとして台湾での認知が広がっている。台湾進出では、原材料となる製粉の開発で粉のブレンド比率を0・01%までこだわり、県内店舗で提供する麺と同じ風味になるよう仕上げた。

 粉は湿気や天気に左右されやすいため、製粉の輸送実績があり台湾にも事務所を構える沖縄物産企業連合に依頼して、現地店舗に届くまでの品質管理を確保している。

 空輸は、県産品の輸出拡大のため県が沖縄国際物流ハブ活用推進事業として輸送費を補助する航空コンテナスペースを活用している。

 金城社長は、戦前に海外船の寄港で栄えた那覇市通堂町にちなみ店名を付けた。その通堂町に会社を構える沖縄製粉と連携し「観光で沖縄の店舗を訪れた台湾人が、台北に出店した店舗に繰り返し来てくれる。3社連携で台湾でも長く愛される店にしていきたい」と意気込んだ。