第48回衆院選は22日に投開票され、自民党が単独で定数465議席の過半数233を上回り、安倍政権の継続が決まった。一方、県内4選挙区は2区の社民前職の照屋寛徳氏(72)が当選を果たした。台風21号の接近に伴い、座間味村の開票が23日にずれ込んだ1区では共産前職の赤嶺政賢氏(69)が、うるま市の開票がずれ込んだ3区では無所属前職の玉城デニー氏(58)が、南城市の開票がずれ込んだ4区では自民前職の西銘恒三郎氏(63)がそれぞれ当選を確実にしている。県内4選挙区のうち3選挙区で辺野古新基地建設に反対するオール沖縄陣営の候補が当選したことになり、「辺野古反対」の民意が根強いことが示されたが、オール沖縄の議席独占が崩れた形となった。
小選挙区での敗戦が確実となった自民前職の国場幸之助氏(44)は比例での復活が確実な見通し。
台風21号の沖縄や本州接近に伴い、22日に開票作業できない市町村が九州ブロック内にあることから、比例九州の結果全容は23日に判明する。県内選挙区で敗れた自民前職の宮崎政久氏(52)と敗戦が確実の自民前職の比嘉奈津美氏(59)はいずれかが九州比例で復活当選する可能性が高い。維新前職の下地幹郎氏(56)も比例での復活当選に望みをかける。
県内選挙区の投票率は56・38%で2014年の前回を4・02ポイント上回り、2回連続で過去最低を更新していたのを脱した。
1区の赤嶺氏は翁長雄志知事を支える「オール沖縄」の枠組みを前面に打ち出し、2回連続で共産の小選挙区議席獲得となった。
2区の照屋氏は革新地盤の強みを生かした上に、保守・中道層も一定取り込み、終始安定した選挙戦を展開した。
3区の玉城氏は野党再編の影響から無所属出馬となったが、辺野古移設に反対する層の支持を受け、序盤からリードした。
4区の西銘氏は組織力や副大臣経験の知名度を生かした上、選挙区内の全首長の支援を受けて、接戦を制した。
県内小選挙区に立候補していた幸福新人の1区下地玲子氏(59)と3区金城竜郎氏(53)、4区富川泰全氏(38)は厳しい見通し。
比例九州に単独立候補していた幸福新人の富川昇氏(74)と公明新人の上地崇氏(29)、立憲民主新人の仲間昌信氏(69)は23日に当落が判明する見通し。