アリモドキゾウムシ根絶へ最終段階 県条例で津堅島持ち込みを規制へ


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イモ類などに寄生して深刻な被害を与えるアリモドキゾウムシ

 イモ類に深刻な被害を与える害虫「アリモドキゾウムシ」について、うるま市津堅島の根絶対策が最終段階に入っている。沖縄県は30日から、アリモドキゾウムシが寄生する植物(寄主植物)の津堅島への持ち込みを県条例で規制する。県農林水産部の島尻勝広部長が24日に発表した。

 アリモドキゾウムシは甘しょの葉や茎、エンサイ(ウンチェー)などの植物に寄生する。寄主植物の持ち込みに罰則を課す県条例を適用して、アリモドキゾウムシが島へ再侵入することを防ぎ、根絶に向けて環境を整える。

 島尻部長は「地道な防除作業で、根絶のめどが立った。今後も各所の協力を得ながら、防除作業を続けていく」と話した。

 アリモドキゾウムシは、沖縄の方言で「イリムサー」などと呼ばれる。体長は約7ミリで、外見はアリに似ている。加害されると独特の臭みや苦みがあり、農業に深刻な被害を与える。

 久米島では2013年に甲虫類として世界で初めて根絶に成功した。【琉球新報電子版】