沖尚4強ならず 沖縄県勢のセンバツ厳しく 秋季九州高校野球


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 高校野球の秋季九州大会(第141回九州地区大会)は25日、宮崎県のKIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎などで準々決勝を行い、沖縄尚学は3―8で創成館(長崎1位)に敗れ、来春の選抜出場の目安の4強となる準決勝進出を逃した。

 四回に普久原琳の安打で先制。五回まで1―0で試合が進んで投手戦になるかと見られたが、六回に連打とスクイズで創成館に逆転を許し、七回には打者一巡の猛攻もあって後半3イニングで8点奪われた。沖尚も池間大智の2打点で追い上げたが及ばなかった。

◆監督「全てで力負け」

沖縄尚学―創成館 6回裏沖尚、交代投手の奥浜逸貴(右)に声を掛けてマウンドに送り出す主将の池間大智=25日、宮崎県のKIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎(具志堅千恵子撮影)

 創成館の強力打線を抑え、ロースコアの展開に持ち込みたかった沖縄尚学。2回戦をコールドで勝ち上がった創成館に前半は堅守で乗り切るも、中盤からは連打で得点を重ねられ3―8で敗れた。比嘉公也監督は「走攻守全てで力負け」と力の差を認めるほかなかった。

 序盤から安打などで走者を背負ったが、ピンチの場面でも2つの併殺など持ち味の堅守でしのいだ。四回には4番・水谷留佳の三塁打で好機を作り、「1年の水谷が作ったチャンスだったので何が何でも返す」と意気込んでいた普久原琳が安打を放ち先制した。

 調子の悪いエース知念大成を低め中心のリードでカバーしてきた捕手の池間大智。しかし、六回からボールを当てにきた創成館打線につかまった。

 打ち取った当たりがポテンヒットになるなど、連打とスクイズで得点を重ねられた。知念から奥浜逸貴、元悠次郎そして知念と継投したが、一度活気づいた相手打線は止められなかった。七回の打者一巡など後半3イニングで8点を奪われた。

 打線は創成館の速球主体と変化球主体の2投手を攻略できずじまいだった。そんな中、2回戦で無安打に終わっていた池間が「前の試合は助けられたので意地でも打つ」と3安打2打点と気を吐いたが、逆転することはできなかった。

 「投手陣の特長を生かすも殺すも自分次第」と語る池間だけに、リード面の課題も見えた。「投手が調子の悪い中でも支えられるようなリードで打者を抑えたい」。部員46人と共にさらなる飛躍を誓う。
(屋嘉部長将)