安里秀策、プロ破り初優勝 ボウリング・ジャパンOP


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 ボウリングのプロ、アマチュアが集結し、日本一を決める第40回ジャパンオープン選手権大会は2~5日、愛知県稲沢市の稲沢グラウンドボウルで開催し、男子マスターズで、北中城村出身の安里秀策(和歌山グランドボウル)が初優勝した。アマチュアの優勝は第37回大会以来5人目。県勢男子でも同大会初の栄冠だった。安里は遠藤誠(プロショップVEGA)との優勝決定戦で、第6フレームに逆転し、265―248で振り切った。敗者復活戦のある「ダブルエリミネーション方式」だったが、安里は一度も敗戦せず、「完全優勝」の快挙となった。

◆真の日本一に「びっくり」/スタイル貫き逆転、快挙

 

 真の国内ナンバーワンを決める大会。北中城村出身の安里秀策(和歌山グランドボウル)が優勝決定戦でプロを破り、頂点に立った。安里は「(勝負が決まった時に)応援してくれた人の顔が浮かんだ。プロの試合で初優勝できてびっくりしている」と興奮した。

 県勢成年男女を通じて初めての優勝を飾った愛媛国体以降も調子を維持し大会に挑んだ。予選からレーンコンディションを分析し、持ってきた八つのボールから曲がりの強いボールを選択。結果、回転数が多く曲がりが大きな軌道の得意の投球がさらに生き、「ライン取りもできて、自分のスタイルにもあったストレスのない投球ができた」という。

 予選を通過し、決勝トーナメントも順調に勝ち上がり、迎えた優勝決定戦。第1、2フレームで安里の2連続スペアに対し、敗者復活を勝ち残った遠藤誠プロはダブルでのスタートとなった。「周りが見えなくなるくらい集中力が増していった」

 この逆境で、逆に自分の世界に入った安里は第3フレーム以降はボールの回転量を多くし、ピンアクションを意識。第10フレームの第1投までストライクを続け、日本一をつかみ取った。

 今月24日から米国・ラスベガスで行われる世界ボウリング選手権男女大会に日本代表として出場する。14年大会でダブルスで準優勝した。「ダブルスで金メダルを取って、チーム戦でもメダルを取りたい」と次は世界の頂きを目指す。