生活時間の配分や自由時間の過ごし方を調べる国の2016年社会生活基本調査で、過去1年間に「旅行・行楽」を行った沖縄県民は52・4%で、全国47都道府県で47位と最低だったことが沖縄県のまとめで分かった。離島県という沖縄の地域事情が影響したとみられる。また生活時間では、起床から朝食開始、夕食開始、就寝まで、全ての項目で全国平均より遅かった。沖縄の「夜型社会」が、統計上でも浮き彫りになった。
県内で過去1年間に「旅行・行楽」を行った人は、1位の東京都(78・5%)と比べ26・1ポイント低い。全国平均は73・5%だった。
2位は愛知県、3位は神奈川県と都市圏が上位に入るが、5位滋賀県、7位富山県、8位奈良県など地方の県も多い。
下位は44位長崎県、45位高知県、46位青森県となっており、本土でも端に位置する県の傾向がある。
11年の前回調査でも沖縄県は50・8%で全国最低。県統計課の担当者は「他県は県外に鉄道や車で行けるが、沖縄は離島県で県外に行くには飛行機や船しかない事情がある。飛行機の予約や価格などでお手軽に県外に行けないことが大きいのでは」と推測している。
県内の男女別では、男性が48・1%、女性が56・6%で、女性が男性より8・5ポイント高く行動的な傾向がみられる。種類別では「行楽(日帰り)」が34・2%。1泊2日以上の観光旅行では国内が28・3%、海外が4・5%だった。
生活時間では、県内の平日の平均就寝時刻は午後11時16分で、土曜日が4分遅く、日曜日は1分早い。起床から朝食、夕食、就寝と全項目で全国より遅く、沖縄の「夜型社会」が統計上の数字にも表れる結果となった。同課では「沖縄は日の出・日の入りが本土と比べ遅く、観光客向けの店やスーパーなどが遅くまで開いている。模合など夜の付き合いも多く、終電時間を気にしないということも影響しているのでは」とみている。
5年に1回の全国調査で、15年10月20日から16年10月19日までの1年間の活動や行動を調べた。県内では約1600世帯の10歳以上の約4000人を対象に実施した。(村上一樹)