沖縄県伊江村の米軍伊江島補助飛行場で16日にパラシュート降下訓練中の空軍兵2人がフェンス外の米軍提供区域にある耕作地に落下した問題で、最も近い民家との距離は約350メートルだったことが17日分かった。本来の降下目標地点がある島西側の演習場フェンスからは約800メートル~1キロ離れていた。伊江村と同村議会が同日、米軍と防衛省沖縄防衛局などの立ち会いで現場を確認した。
伊江村と同村議会は、防衛局に対し、民家近くに落下したことに抗議し、夜間の訓練中止などを求める方針。
米軍の担当者は「原因はまだ調査中」としながら、村議らが「(フェンス外の)旧滑走路を着地点と間違ったのでは」とただしたところ「可能性はある」と答えた。
伊江村が米軍側などから受けた説明によると、米軍はヘリを使った高高度からの降下訓練を行っていた。
現場を確認した名城政英副村長は「一歩間違えば大きな事故になりかねず、大変遺憾だ。原因究明し、夜間の訓練は中止してもらいたい」と話した。
16日午後6時半ごろ、6人で降下訓練をしていた米軍兵士のうち、2人がフェンス外に落下した。