米兵飲酒運転死亡事故に怒りの声 辺野古ゲート前で抗議市民ら フランス紙記者が取材


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 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で20日、砕石を積んだ工事車両92台が米軍キャンプ・シュワブゲート内に入った。

 19日に発生した米兵の飲酒運転で男性が亡くなった那覇市での死亡事故を受けて、市民からは「ウチナーンチュが亡くなっても、基地建設を優先するのか」と非難の声が上がった。

 また、車いすでゲート前に通う成田正雄さん(64)は12月7日午前11時から、ゲート前で「障がい者辺野古の集い」を行うことを発表した。

座り込む市民のごぼう抜きをはじめる県警機動隊=20日午前8時52分、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前

 ゲート前には、フランスで最も古い歴史を持つ日刊紙「フィガロ」の記者が訪れた。北朝鮮のミサイル危機を受けて日本の防衛政策の取材を目的に、自衛隊による静岡県の沼津海浜訓練場での上陸訓練や神奈川県の横須賀基地やなどを取材し、19日から21日まで日程で沖縄にきたという。

 記者は、県警が抗議する市民をごぼう抜きにし、工事車両が次々と来るゲート前の様子に、シャッターを切り続けた。午後は海上工事を取材する予定だという。

イベントへの参加を呼び掛ける成田正雄さん=20日、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前 

 東京に本部がある日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会から計13人で参加した田嶋康利専務理事は「沖縄の民意を無視して工事を進めるのであれば、日本の民主主義は破壊される。自治と民主主義をつくる戦いを沖縄からやっていこう」と呼び掛けた。【琉球新報電子版】