奥港使用、反対決議へ あす区民総会で採決 石材海上輸送


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 【国頭】米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設で、国頭村奥集落は23日に区民総会を開き、奥港から石材を海上輸送する作業に反対決議を採決する見込みであることが分かった。奥の糸満盛也区長が21日、明らかにした。

 糸満区長は「私個人としては、奥港を使ってほしくないという区民の意見が100%だと思う。総会では、区民にその確認をする。区としては、いろいろ騒々しくなるのが嫌だ、そういうのに巻き込まれたくないというのがほとんどなので、反対決議は当然のことだと思う」と話した。

 区民総会には県土木建築部の宮城理部長も出席予定だったが、糸満区長は「県からは使用を許可したという説明が1度あったので、今回は遠慮してほしいと区民から意見があった」と答え、県側は出席しない方針だとした。奥集落は、沖縄防衛局に対し23日の総会まで奥港を使った海上輸送を行わないよう求めており、21日現在、奥港は石材搬出に使われていない。

 奥港は県管理の港で、県が9月に海上輸送に伴う岸壁と港湾施設用地の使用許可を出した。県は15日付で、奥港を使用した海上搬入を停止し、変更承認の手続きを取るよう沖縄防衛局に文書で求めている。翁長雄志知事は15日、「港湾法との関係でどうなるのか、新たな事態が出てきているので対処をしっかりやっていきたい」と述べ、使用に伴う環境への影響に対して厳正に対処していく考えを示した。