奥港使用に区が反対 辺野古石材運搬、総会で全会一致


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奥港使用に反対する抗議決議を可決した区民総会に集まった区民ら=23日午後、国頭村奥

 【国頭】沖縄防衛局が名護市辺野古の新基地建設工事で使用する石材を国頭村の奥港から搬送している件で、奥区は23日、臨時総会を開き、奥港の使用に反対する抗議決議を全会一致で可決した。奥区は24日にも区の役員会議で具体的な決議文の内容を決め、近く県などに提出する。奥区が港の使用反対を決議したことで、石材の搬送作業に影響が出る可能性がある。

 総会には成人区民の4分の1に当たる40人以上の区民が参加し、拍手で決議を承認した。糸満盛也区長は「区の総意で港の使用に反対する。これまで区長としての立場もあったが、これで私も心置きなく(抗議行動に)参加できる」と述べ、自身も抗議行動に参加する考えを示した。

 新基地建設に関連して、奥港が使用されることについて、総会では区民が次々と発言した。金城哲也さん(59)は「この小さな集落にある自然豊かな港に多くのトラックが来たら、交通も混乱することは間違いない。(奥港の使用は)絶対に反対だ」と怒りの声を上げた。

 沖縄防衛局の担当者は7日、奥公民館を訪れ、「11月初旬に奥港から石材を運搬する」と糸満区長に説明した。さらに防衛局の担当者は10日、糸満区長に「13日に奥港を使用する」と電話で説明した。その際、糸満区長は「総会を開くまで待ってほしい」と話したが、担当者は「沖縄防衛局の責任でやります」と返答した。

 沖縄防衛局は区の意向を無視する形で13日、海上運搬を強行し、区民らは奥港で抗議行動を実施した。

英文へ→Oku assembly unanimously agrees to oppose port use for transport of Henoko base materials