【南部】一部の職員に対し、規則に基づかない不適切な給与引き上げなどを行っていた南部水道企業団の議会定例会が29日、八重瀬町の同企業団で開かれた。仲栄真弘実企業長は「(給与額を巡って)企業団労働組合と交渉中だ」と述べた。過払い額の確定と返還がいつになるかの見通しについては「できるだけ早く」と述べるにとどめた。仲栄真企業長が就任して3カ月以上がたった今も見通しがついていないことを明らかにした。
仲栄真企業長によると南部水道企業団は、給与問題を調査した南風原、八重瀬の両副町長らによるアドバイザー会議からの提言に基づき給与是正案を提示している。しかし、提示案の場合、過去に正式に結ばれた労働協約を破棄する形になるため企業団労働組合との合意に至っていない。
仲栄真企業長は「責任の所在の話も出てきており、交渉の場で給与のすり合わせが遅れている」とした。
本来あるべき給与の額を確定しない限り、過払いや未払いの額の算出もできない。南部水道企業団と企業団労働組合は、一連の問題の解決に向けて今後も交渉を重ねていく方針。