辺野古断念を 知事が河野太郎外相に 県庁で会談


この記事を書いた人 大森 茂夫
就任後初来県の河野太郎外相(左)に要請書を手渡す翁長雄志知事=2日午後、県庁

 翁長雄志知事は2日午後、就任後初来県した河野太郎外相と県庁で会談し、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設について「『辺野古が唯一の解決策』との固定観念にとらわれず、県民の理解が得られない辺野古新基地建設を断念していただきたい」と求めた。日米地位協定の抜本的見直しも要請した。米軍機の相次ぐ墜落や、1日に判決が出た米軍属女性暴行殺人事件など米軍関係の事件・事故も挙げて、負担軽減を重ねて求めた。

 翁長知事は14項目の要請書を手渡し「日米地位協定について県として、米側に裁量を委ねる形となる運用の改善では不十分だと考えており、抜本的な見直しを強く要望する。政府は県の声を真摯(しんし)に受け止め、抜本的な見直しへ取り組んでもらう必要がある」と訴えた。

 河野外相は会談で「日米同盟の抑止力、対処力を高めることと、地元の負担軽減は両方しっかりやり遂げなければならない。ぜひ知事としっかりコミュニケーションを取って頑張っていきたい」と答えた。会談後の会見で、知事からの地位協定見直しの要請については「できることを一つ一つ対処していく」と述べるにとどめた。

 会談は冒頭のみ報道各社に公開され、ほかは非公開で行われた。
【琉球新報電子版】