3日、那覇市内のホテルで開かれた「琉球新報スポーツ栄誉賞」贈呈式には、多くの関係者らが駆け付け、パ・リーグ最多勝を獲得し受賞した東浜巨投手(ソフトバンク)を祝福した。琉球古典芸能コンクールの表彰式前に行われた贈呈式。鮮やかな着物に身を包んだコンクールの受賞者らに向け、東浜投手は「皆さんは芸能で僕はスポーツで、お互いトップを目指して自分の道をしっかり歩んでいきましょう」と呼び掛け、「ちょっと偉そうになりました」と照れ笑いした。
贈呈式の前、関係者が集まる祝賀会が別室で開かれた。県高校野球連盟の上原昇会長は「東浜投手の全国制覇を子どものころに見ていた世代が今高校野球で頑張っている。輝く沖縄の星であり続けてほしい」と激励した。うるま市の島袋俊夫市長は「少年時代から礼節を重んじ、研究熱心だったと聞いてる」と東浜投手の人柄を披露した。
県野球連盟の又吉民人会長は「選手として環境にあった投球をしてきた。高校、大学、プロ野球、いずれでも大活躍できる選手はそうない」とたたえた。母校・沖縄尚学高校の名城政次郎校長(理事長)は「家庭、地域、学校の教育力と本人の吸収力があって達成できた」と語り、同校野球部の比嘉公也監督は「苦しい時期があったからこそ、去年から芽が出てきた」と話した。
贈呈式で東浜投手に花束を渡した与那城ストロングの中村夢弥(るいや)君(11)=与那城小6年=は「以前、ピッチングを指導してもらった。身長が高くてかっこいい、変化球がすごいピッチャーだ」とあこがれが増した様子だった。