辺野古 抗議のスカート 強制排除の姿勢、問題視


この記事を書いた人 大森 茂夫
男性機動隊員に排除されるスカートチームのメンバー=4日、名護市辺野古のシュワブ・ゲート前

 抗議している私たちを人間として扱ってください―。名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前で、そんな思いを持ち、スカート姿で新基地建設に抗議している女性たちがいる。女性たちは「シュワブゲート前で、機動隊による排除など人権侵害が日常的になっている。機動隊はスカートをはいた私たちを排除する際、私たちに尊重されるべき人権があることに立ち返ってほしい」と取り組んでいる。

 スカート姿で抗議しているのは宜野湾市の町田直美さん(61)や読谷村の垣内成(しげ)子さん(65)ら5人の有志でつくる「スカート・チーム」メンバー。

 8月に韓国人の司祭、キム・スンファン氏がシュワブゲート前を訪れ、韓国の済州島カンジョン村で行われていた軍港建設反対運動の状況を報告した。町田さんらによると、キム氏は「カンジョン村では女性の市民は女性警官が引き抜きを担当している。辺野古では男性の機動隊員が女性の市民に触り、暴力的に引き抜きを行っている。違いにショックを受けた」と、韓国と辺野古との違いを挙げていたという。

 町田さんらは、座り込む女性には女性警官が対応することなどを求めた「新基地建設反対座り込みでの女性取扱説明書」を作成し、現場の機動隊員に手渡し、9月末からスカートで座り込みを始めた。

 メンバーによると、初めのうちは排除の順番が後回しにされ「歩いてください」など促された。しかし、数回の取り組みの後からは、足を持たれて強制的に排除されるようになり、スカートの奥が見える状態だったという。4日もメンバーは足を持たれ、強制的に排除された。

 町田さんは「ゲート前では当たり前のように抗議する人が排除され、その様子を警察が撮影している。警察は人権を侵害していることに気付いてほしい」と要望した。(当銘寿夫)