琉球新報社 
Ｑ．受験生なのに恋愛で苦しい
今日の質問は、受験前なので、好きな人のことを忘れたいです。どうしたら相手のことを嫌いになれますか？ どうやったら、その人のことを考えないようにできますか？
です。中学３年生からです。
Ａ．気持ちはエネルギーになる
そうだよね。受験勉強に集中しなくちゃと思うほど、その人のことを考えてしまったりするよね。これは自分の気持ちのコントロールの問題なので、自分で方法を見つけるしかありません。好きな人がいるから自分自身をより良くしたいと思って、さらに頑張れるということもあります。大好きって気持ちはエネルギーだから、うまく転換できたら良いなと思います。
私の友だちは受験生のとき、同じように好きな人を思う気持ちが苦しくなって入学試験の２カ月前、当時付き合っていた人に「別れて」と言いました。その相手は「嫌いになったわけでもないのにどうして！？」とすごく怒って、険悪な雰囲気になり、お互いに傷つけるようなことをいっぱい言い合って別れました。結局、その友だちは、もっと苦しくなってしまったんだけど、相手をあんなに傷つけてしまった自分に腹が立って、「絶対合格する！」といろんな気持ちをエネルギーに変えて頑張れたそうです。
ただ、理解することと気持ちは別だから本当に難しいです。１１月２７日にも書いたけど、つらい、苦しいという気持ちは、全てあなたの中から湧いてくる自然なもので、人生のエネルギーに変えていけます。だから、自分はダメだ、悩んでいることが悪い、などと思う必要はありません。
あなたの場合に、こうすればうまくいくっていうわけではないので、私の友だちの経験が役立つかどうか分からないけれど、まずは周りの人や電話相談を使って、心のコップにたまった気持ちを出してください。そうやって心のコップがすっきりしたら、自分の場合はどうすれば良いか、進む道が見えてくるかもしれません。
徳永桂子（とくなが・けいこ） 思春期保健相談士。
心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。
新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート～中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう～中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。
