沖縄少年院を出てプロボクサーを目指していた仲里健太さん(21)=平仲ジム=が9日、豊見城市の同ジムでプロテストを受験し、日本ボクシングコミッション(JBC)のC級に見事合格しライセンスを取得した。合格証を手にした仲里さんは「支えてくれた人のためにも、プロとしてさらに上を目指して練習に励む。自分の変わった姿を見せたい」と意欲を語った。
伯父の健(つよし)さん(50)、仲里さんが恩師と慕う中学校時代の教師喜久川洋(よう)さん(50)と沖縄少年院の元法務教官武藤杜夫さん(40)が見守る中、筆記試験と2ラウンドのスパーリングに挑んだ。
テスト後、JBCから合格証とルールブックを手渡されると、安堵(あんど)とうれしそうな表情を見せた仲里さん。「たくさん応援に来てくれてありがたかった。眞吉さんにもしっかりと合格を報告したい」と、ボクシングの道を開いた故金城眞吉さんへの思いを語った。
デビュー戦は来年4月を予定している。同ジムのマネジャー平仲絢子さん(40)は「失敗や痛みを経験した健太ならいいボクサーになれる。プロの自覚と誇りを持って頑張ってほしい」とエールを送った。