米海兵隊普天間飛行場所属の大型ヘリコプターCH53Eの窓枠が落下した事故で、翁長雄志沖縄県知事は13日午後0時前、現場の沖縄県宜野湾市にある普天間第二小学校を訪れ、窓枠が落ちたグラウンドなどを視察した。翁長知事は「一番守ってあげなければならないのは子どもたちだ。子どもたちの生命や財産が脅かされている。とんでもないということで現場に来た」などと述べ、相次ぐ米軍機による事故に怒りをにじませた。
翁長知事は吉田勝広政策調整監とともに、13日午前11時46分頃、普天間第二小学校に到着した。グラウンドに移動し、窓枠が落下した現場を約30分、確認し、午後0時20分ごろ学校を離れた。落下した窓枠は宜野湾警察署が回収し、現場には残っていなかった。
翁長知事は現場の様子について「窓枠の形が(グラウンドの土の上に)くっきりと残っていた」とし、落下の衝撃の大きさに触れた。
小学校で落下事故が発生したことを受けて、県の平敷昭人教育長は13日午後、「大惨事につながりかねない重大事態だ。学校現場において、児童生徒の安全を脅かすようなことは断じてあってはならないことであり、非常に強い憤りを感じている」とのコメントを発表した。
沖縄県教育委員会などによると、けがをした児童は窓枠の落下で飛んできた小石が左手の肘に当たったという。県警によると、児童に外傷はないが、痛みを訴えているという。
宜野湾署によると、窓枠は重さ7・7キロで枠部分は金属製で透明な部分はアクリル製という。県警によると、グラウンドで体育をしていた児童らから約10メートルの位置だったという。
窓枠が落下した当該機は米軍普天間飛行場に戻っており、窓枠が落下したとみられる部分は白い布のようなもので覆われていた。
現場の普天間第二小学校は13日午後、事故を受けて臨時休校となり、保護者が児童らを迎えようと集まり始めている。
長男が普天間第二小学校、次男が7日、米軍機の部品が落下した宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園に通っているという母親は「信じられない。安全に平和に暮らしたいだけなのに。憤りや怒りを感じる」と話した。当時教室にいた長男によると、警報が鳴って先生から「教室外にでないように」と指示されたという。怖くて泣いてる子もいたという。【琉球新報電子版】