宜野湾市立普天間第二小学校のグラウンドに窓枠が落下した事故で、同小学校に通う児童らの話から当時の状況が明らかになった。グラウンドに落ちた窓枠が現場に残っている間に撮影された宜野湾市提供の写真を見ると、窓枠のガラスが割れ、運動場に飛び散っている様子が確認できる。
児童の一人によると、落下当時、グラウンドで大縄飛びや鉄棒をしていた児童もいたという。当時グラウンドの上空にはヘリコプター3機が飛んでおり、何かが落ちる音に児童らは気付いたという。その後、教諭が児童に避難を呼び掛けたため、児童はグラウンドから校舎に移動した。
窓枠が落下した際、砂ぼこりが舞い、その際に児童の一人が痛みを訴えていたという。
12日午後5時ごろ、同校の教諭に案内され、グラウンドを確認した記者によると、窓枠が落下したのはグラウンドの中央より校門に近いところだった。当時付近に散らばっていたとみられるガラスの破片などは片付けられていたが、溝のようなわずかなくぼみが残っていた。
現場を視察した佐喜真淳宜野湾市長は報道陣に対し、「非常に憤りというか、宜野湾市民、特に子どもたちにこういうことが起こったことに対して本当に悔しい。心の中から怒りを覚える」と憤った。
娘と息子を普天間第二小に通わせる女性(37)は「上から落ちてくるなんて、どこを見て歩いていたらいいのか。こんなに短期間で事故が起き、子どもにも何と言ったらいいのか分からない」と言葉を詰まらせ、涙を流した。
娘2人を迎えに来た女性(39)は「危険な場所に学校があるのではない。学校がある場所に危険な基地を造ったのだ。ここで先祖から暮らし、ここ以外に土地はないのに」と語気を強めた。【琉球新報電子版】