米軍ヘリ窓落下被害校に誹謗中傷の電話 宜野湾市教委にも


この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 貞治
放課後、児童のいない校庭=14日、沖縄県宜野湾市新城の普天間第二小学校

 【宜野湾】米軍ヘリの窓が沖縄県の宜野湾市立普天間第二小学校に落下した問題で19日までに、同校や宜野湾市教育委員会に「やらせだろ」「基地のおかげで経済発展しているじゃないか」などの誹謗(ひぼう)中傷の電話が相次いでいる。19日までに24件あった。佐喜真淳市長は「誹謗中傷で学校を責めることはあってはならない。安心して子どもたちが過ごす学校で起こったこと、さらに動揺を与えるようなことは自粛してほしい」と訴えた。

 市教委に「なぜこんな場所に学校を造ったのか。造った教育委員会の責任だ」との電話があり「(移転先の)土地がない」と返答すると「住宅地をつぶせ」と返ってきたという。

 普天間第二小は1969年4月、普天間小の児童増加に伴い分離して開校した。

 一方、普天間飛行場は沖縄戦の最中に建設され、当時は航空機の離着陸は少なかった。運用が過密になったきっかけは69年11月、山口県岩国基地を拠点としていた米海兵隊のヘリ部隊が普天間に移ってきたことだ。

 小学校移転計画も浮上したが、用地の問題などから断念した経緯がある。市教委は「宜野湾市のどこに移転したら安全だというのか。どこにいても事故は起こり得る」と指摘した。