プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位、18勝5敗)は20日、沖縄市体育館で京都ハンナリーズ(同2位、13勝10敗)と今季第24戦(琉球新報冠試合)を行い、大接戦の末に68―69で惜敗した。キングスの連勝は11で止まった。試合開始直後から京都の連係を切るスティールやパスカットで勢い付くも、次第にその対応が遅れて点差を詰められ、前半を33―29で折り返す。後半も粘り合いの接戦が続き逆転を許したが、残り17秒、京都のミスからつかんだラストチャンスに岸本隆一の3点弾で逆転。しかし、その直後に失点を許して破れた。キングスはネイビー&ゴールドの特別ユニホームで試合に臨んだ。次戦は23、24日に栃木県のブレックスアリーナ宇都宮で栃木ブレックスとアウェー2連戦を行う。(観客3706人)
京都 14勝10敗
69―68(14―23,15―10,21―18,19―17)
キングス 18勝6敗
【評】1Qは相手の攻撃に素早く対応し、スチールやカットで攻撃に転じて勢いに乗るが、2Qはその対応が遅れ、点差を詰められた。後半は接戦から逆転を許す。残り12秒で岸本隆一の3点弾により逆転したが、直後の京都の攻撃を止められずに競り負けた。
◆悔しさ忘れない
佐々宜央HC(キングス)の話 いい意味で、負けた時の悔しさはエネルギーにつながる。これからも厳しい戦いが続くので、気持ちを忘れないようにしたい。
◆踏ん張れた
浜口炎HC(京都)の話 1Qは苦しい展開だったが2Qから踏ん張ってひっくり返せた。
◆残り13秒、1点守れず/悔しさ受け止め前へ
2点を追う状況の残り18秒、岸本隆一の3点弾がリングを射抜いて逆転勝利かと思われたが、京都のラストプレーで再逆転を許し、キングスの連勝は11で止まった。負けはしたが、緊張感あふれる内容に佐々宜央HCは「この悔しさを忘れず、今後の勝ちにつなげたい」と前を向いた。
1Qの出だしは京都の攻撃に素早く対応する。ヒルトン・アームストロングのスチールやアイラ・ブラウンのパスカットが京都の動きを止め、23―14と勢いに乗った。しかし、2Qから戦術を変えた京都の攻撃に対し、キングスは守備の出足が遅れ、攻撃も相手守備のスイッチに調子を崩された。
接戦が続く4Q、岸本隆一のパスカットから石崎巧のシュートでリードを広げたかに見えたが、京都の外国人選手にゴール下を攻め続けられ、残り2分を切って逆転を許す。だが、大声援が後押しする中、岸本の3点弾で逆転した。
時間は残り13秒。「うちは守備のチーム。守り切れる可能性を信じた」(佐々HC)。タイムアウトで作戦を練って挑んだが、京都のジュリアン・マブンガのタフショットがリングに納まり、勝利はすり抜けた。
岸本は「(チームファウル5つで)ファウルができない中、最後は良い守備でギリギリまで(マブンガを)苦しいシュートにさせることができた」と善戦は認めた。一方で、「こういう展開になった理由を見詰め、今週末に向け修正していく」と語った。(嘉陽拓也)