地元学び、観光ガイド 浦商高生、修学旅行用に商品化


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塩釜高の生徒らに浦添グスクを紹介する浦添商業高の生徒(右)=8日、浦添市

 【浦添】浦添商業高校の生徒が8日、修学旅行で沖縄を訪れた宮城県立塩釜高校の生徒らを浦添グスクへ案内した。修学旅行生を地元高校生が出迎えて案内する全国でも例のない旅行商品「浦添グスクの高校生観光ガイド」の交流プログラムで、高校生らは浦添の歴史や文化を通して親交を深めた。

 内閣府の一括交付金を活用した浦添市の2016年度観光広報事業「まるごとうらそえ発信事業」の一環。浦添市への観光客誘致を目的に、浦添商業高と市観光協会が連携して取り組んだ。

 生徒たちは課題研究の授業で市の歴史や遺史跡を学び、商品開発に取り組んだ。本年度は修学旅行生と交流するプログラムを追加した。

 浦添グスクでは、浦添商業高国際観光科の3年生7人が、尚寧王がまつられた浦添ようどれや、沖縄戦中に住民が避難したディーグガマ、普天間飛行場が一望できる高台など数カ所を交代でガイドした。手作りの案内文を掲げ、浦添市の歴史を塩釜高の生徒らに分かりやすく解説した。

 塩釜高2年の山東瑠冴(りゅうが)さん(17)は「ハクソーリッジの映画を見て、前田高地のことは知っていたが、近くで住民が戦争に巻き込まれたことは初めて聞く話だった。沖縄のことをもっと知りたいと思った」と話した。

 案内を終えた後、三線を披露して塩釜高の生徒らと一緒に「島人ぬ宝」を歌った浦添商業高3年の仲里はるひさん(17)は「同じ高校生同士で交流ができて良かった。自分たちの言葉で浦添の歴史や沖縄戦のことを伝えられた」と述べた。

 交流プログラムはその他、浦添商業高2年の生徒が校内でサーターアンダギーの調理方法を紹介したり、三線やしまくとぅばを教えたりするコースもあった。