療養所、人権学ぶ場に ハンセン入所者沖縄協 永続活用を希望


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宮古南静園と沖縄愛楽園の将来構想と永続化問題について話し合う関係者ら=19日、宮古島市の宮古南静園

 【宮古島】全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協)の第46回沖縄ブロック協議会(金城雅春支部長)が19日、宮古島市の宮古南静園で開催された。元ハンセン病患者の高齢化が進む中、名護市の沖縄愛楽園と宮古南静園の将来構想と永続化の問題について、意見を交わした。両園とも将来的に入所者がいなくなっても施設を残し、人権を学ぶ場として永続的に活用することを希望した。また運営予算を確保するための法改正の必要性も提起された。

 全療協では、入所者が存命している間の施設の「将来構想」と、入所者がいなくなった後の「永続化問題」について検討している。

 元ハンセン病患者で全療協宮古支部連絡員の豊見山一雄さんは「南静園は地形的に姥捨山(うばすてやま)のような意味合いがある。入所者たちがいなくなっても平和教育の場で残すべきだ」と話した。

 愛楽園の自治会長でもある金城支部長は「2001年に名護市が園の将来構想を策定したが、これに永続化の問題も入れ込んでいきたい」と説明した。