バレーボールの全日本高校選手権は4日、東京体育館で開幕して1回戦が行われ、男子沖縄県代表の西原は仙台商(宮城)に1―2で敗れた。女子県代表の西原は2回戦の5日午後1時50分(予定)から登場し、愛媛国体を制した大阪の主力が占め、初戦で文京学院大女子(東京)をストレートで下した金蘭会(大阪)と対戦する。男子は初出場の水戸啓明(茨城)が2015、16年大会を2連覇した東福岡をストレートで破った。女子は全国高校総体4強の福井工大福井が2―0で米沢中央(山形)を退けた。大会は男女各52校が参加。準々決勝まで3セット制、準決勝と決勝は5セット制で争われる。
仙台商(宮城)
2―1(25―22,22―25,25―12)
西原(沖縄)
【評】高さのある仙台商に対し、リベロの宮城元主将を中心とした堅守から2年生エースの儀間敦也を中心に攻めた。しかし、相手エースの安孫子和弥をはじめとした攻撃に第1セットを失う。第2セットはクイックや時間差を使った西原の攻撃がはまり、最後は1年生エースの仲村英治が決めて1―1に。第3セットは西原のクイックを使った攻撃に相手のもう1枚のエース・小林力がブロックで対応し始め、角度のあるスパイクを中心に攻められ、振り切られた。
◆今後に生かす
城間修監督(西原男子)の話 攻撃は誰かに偏らず、全員でできた。しつこく粘って強く拾う自分たちのバレーもできていただけに、第1セットをしっかり取りたかった。第3セットはクイックに対応され、ブロックで落とされた。1、2年生を中心に大舞台を経験できた。今後に生かしていきたい。
◆堅守西原、高さに敗れる
西原男子の初戦は最終セットにもつれ込んだ。昨年の春高8強メンバーが多く残り、高身長をそろえる仙台商の攻撃に粘り強い守りで対抗した西原だったが、最後は高さの前に振り切られた。スタメン唯一の3年生の宮城元主将は「勝つ気持ちが強かった分悔しいけど、とても楽しい試合だった」とどこか晴れやかだった。
リベロを除くスタメンの平均身長が180センチの仙台商に対し、平均身長で約5センチ下回る西原だが、第1セットは守護神のリベロの宮城を中心とした堅守が光った。サウスポーの村吉啓斗のフェイントや、2年生エースの儀間敦也と周囲とのコンビネーション攻撃で先に20点台に乗った。しかし相手エース安孫子和弥のスパイクで逆転を許した。
第2セットも先行されたが、儀間や1年生エースの仲村英治が相手ブロックが出来上がる前に素早いクイック攻撃で食らい付く。クイックに対応されても、時間差やコンビネーションを交えて奪い返した。第3セットもクイックで攻め込む西原だったが、186センチの小林力にタイミングを合わせられたブロックで打ち落とされる。さらにエース安孫子の復調やミスも重なり、点差を広げられて敗れた。
3年生との最後の試合となり、儀間は「夢の舞台でもっと一緒にバレーをしたかった」と悔しさものぞかせる。それでも「全国で勝てるチームを作りたい」と聖地でのリベンジを誓った。