【うるま】アフリカのウガンダで、親を失った子や暴力で傷ついた女性らをケアする活動を行う「ワトト」の合唱団「ワトト・チルドレン・クワイヤ」と、うるま市の子どもたちとの交流会が16日、同市の赤道公民館で開かれた。17日には同市民芸術劇場で初来沖コンサートがあった。「交流を通じ、うるま市の子どもたちを励まし、希望を持ってほしい」と沖縄ワトト実行委員会と赤道自治会が企画した。交流会ではワトト側が歌やダンス、沖縄側は力強いエイサーを披露した。
ワトトは1994年、首都カンパラのワトト教会で立ち上がった。エイズや紛争、戦争などで親や住む場所を失った子ども、暴力に苦しみ働く場がない女性の自立支援に尽力している。ウガンダ国内の三つの村を拠点に、ワトトが支援してコミュニティーをつくり、教育や医療などの生活を支えている。ワトトには合唱団が7チームあり、世界中を回って歌やダンスで世界の子どもたちと交流している。
今回、初来日したアジアチームの合唱団は総勢約40人。昨年の9月から、日本をはじめ香港やシンガポールなどで約6カ月、公演を続けている。
アジアチームのリーダー、イバン・ブライアン・ヤルガバさんは「ここにいる子たちは、いろんな経験をしてきた。交流を通じて、彼らの人生の物語を一緒に分かち合いたい」とワトトの活動やウガンダ国内の情勢について説明した。将来は「パイロットになりたい」と語るチェルティ(12)さんは、母のネグレクト(育児放棄)で学校に行けなかったという。母と共にワトトに入り生活支援や自立に向けた教育を受ける中で、今では「お母さんも世話をしてくれるようになったし、学校にも行けるようになった」と笑顔を見せた。
交流会で、具志川かっしん太鼓で出演した前城裕介さん(18)は「皆フレンドリーで、とっても話しやすかった」と交流を深めた様子だった。
英文へ→Music of hope: Uganda children’s choir group gets together with Uruma City children