環境省は19日、昨年12月に石垣島と西表島の間にある国内最大級のサンゴ礁「石西礁湖」35地点を調べた結果、サンゴの平均白化率は49・9%で前年同時期の91・4%から減少したと発表した。サンゴが覆う割合を示す「被度」も平均14・7%で、昨年の11・6%から微増した。環境省の塚本康太自然保護官は改善は見られるものの「昨夏も高海水温を記録するなど、サンゴへの負荷はあった。完全回復とは言い切れず、今後も油断はできない状況だ」と指摘した。
2016年夏の高海水温が原因で県内海域のサンゴ礁は記録的な白化現象に見舞われ、多くのサンゴがその後もストレスを蓄積している可能性がある。
塚本保護官は被度について5%程度の差異なら測定上の誤差も考えられるとの見解を示した。その上で「高海水温への耐性がある種が生き延び、成長したことで被度が上昇した可能性が高い。新しいサンゴが生まれ成長できる環境に戻ることが理想的だ」と述べた。