経済

泡盛も家庭も熟成 リゾ婚で「酒合わせの儀」

酒合わせの儀を行う新郎新婦のイメージ (瑞泉酒造提供)

 琉球泡盛の魅力を広めようと瑞泉酒造(沖縄県那覇市、佐久本学社長)は、リゾートウエディング向けに結婚式で夫婦が甕(かめ)に泡盛を注ぐ「酒合わせの儀」の提案を今年から本格化させる。長期間貯蔵することで味・香り共にまろやかな古酒に育つ泡盛の特徴と、長い期間をかけて円満な家庭を築いていくイメージを重ね、“琉球スタイル”の儀式として普及を図る。

 酒合わせの儀は「結」と書かれた泡盛の1升瓶をカップルが持ち、甕に注ぐ。甕の大きさは3升、5升、1斗の3種類を用意し、両家の親も一緒に注ぐといったニーズにも対応する。外国人客向けには、免税で酒を持ち帰れる1リットルに合わせた琉球ガラス製の壺も用意した。

 甕に結び付ける木札には結婚記念日を刻む。泡盛には1年ごとに古酒に少量の若い酒をつぎ足して熟成を促す「仕次ぎ」の文化があり、毎年の記念日は結婚式に仕込んだ酒を味わい、仕次ぎでさらに酒を熟成させるといった楽しみ方を提案する。佐久本社長は「寝かせるほど熟成が進む」と祝いの日に適した泡盛の特徴を語る。

 県内のリゾートウエディングの実施件数は2015年に年間約1万4千組に上り、増加傾向にある。「沖縄らしい結婚式」を求める声も高まっているという。初年度は140組での実施を目標とする。事業を担当する瑞泉酒造の池原呂桜良さんは「キャンドルサービスのように、沖縄で結婚式を開く時の定番として定着させたい」と意気込む。

 かつては各家庭に甕があり、数百年貯蔵された古酒もあった。佐久本社長は「子や孫にも引き継いでいける。各家庭に酒甕を置く文化の復活にもつなげたい」と語った。