吉武はスナッチ沖縄県高新 大湾は大会新でV


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 重量挙げの第41回琉球新報旗争奪高校選手権大会(主催・県ウエイトリフティング協会、琉球新報社)は1月21日、沖縄県糸満市の糸満高校体育館で行い、個人と団体で競技した。女子69キロ級の吉武温子(那覇国際)は、スナッチ86キロ、ジャーク97キロのトータル183キロでスナッチとトータルで大会新記録を樹立。スナッチは県高校記録を更新し、圧勝した。同63キロ級の大湾ゆみか(豊見城南)はスナッチで71キロの大会新記録をマーク、ジャークは85キロでトータル156キロとし大会2連覇を達成した。そのほか女子4階級、男子9階級で優勝者が決まった。団体は男子の南部工A、女子の豊見城南がそれぞれ栄光をつかんだ。

女子69キロ級 スナッチで86キロの県高新を出し、トータル183キロで優勝した吉武温子(那覇国際)=1月21日、糸満高体育館(上原修撮影)

 女子69キロ級の吉武温子(那覇国際2年)はスナッチ86キロ、ジャーク97キロのトータル183キロで他を圧倒した。全日本選手権3連覇中の神谷歩(豊見城高―金沢学院大―同大職)が高校時代に樹立したトータルの大会記録を、競技を初めてわずか1年4カ月で更新。スナッチは県高校新記録となった。1月14日の九州高校選手権に続く優勝に、吉武は「楽しんででき、記録も出せて良かった」と納得の表情だった。

 スナッチ1本目の80キロは、しっかりと地面を蹴り、いきなり大会記録を2キロ上回った。続く83キロも成功し、3本目は自身が持つ県高校記録の84キロを超える86キロに挑戦した。「引き上げる際に前傾姿勢になる」(吉武)課題に注意しつつ差し上げ、笑顔を見せた。

 ジャーク1本目の93キロは、クリーン時に後ろに重心が掛かってしまい失敗するも、同重量の2本目を落ち着いて成功させ、3本目では97キロの自己ベストを記録し、トータル183キロで優勝した。

 翁長真由美監督は「ジャークを差し上げる際にまだ力まかせなところがあるが、全国上位を狙える位置にきた」と吉武を高く評価。九州選抜大会と本大会で手応えをつかんだ吉武は「(3月の全国選抜は)日本一を目指す」と力強いまなざしで話した。

女子63キロ級 ジャークで85キロを記録、大会新のスナッチとトータルで156キロを挙げ優勝した大湾ゆみか(豊見城南)

 女子63キロ級の大湾ゆみか(豊見城南)は6試技全てを成功させ、2連覇を飾った。トータル156キロは自己ベストに及ばなかったものの、スナッチは71キロで大会記録を更新。無心になることで、練習通りに体がスムーズに動いたという。「調子がいいとは言えないが、大会新を出せてうれしい」と喜んだ。

 1月14日の九州高校選手権の疲れが残っていたが、「特に気にせず、無心で臨んだ」(大湾)結果、スナッチ1本目63キロ、2本目67キロを成功させた。3本目は大会新記録の71キロだったが気負わず、余裕を感じる表情で持ち上げた。

 現在の体重は59キロ。体重、筋肉量を増やすことで、「さらなる好記録を樹立できる」と手応えを語る大湾。3月の全国選抜まで体づくりに徹し、上位入賞を狙う。