「声を上げ続ける」と戦争体験者 工事車両121台が資材搬入 


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
機動隊員に抱えられ排除される市民=7日午前8時51分、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設工事は7日、午前9時に121台の工事車両がキャンプ・シュワブ内に資材を搬入した。

 ゲート前では市民ら約50人が座り込み、「違法工事やめろ」などと抗議した。県警機動隊が座り込む市民らを強制排除し、約20分ゲート横の歩道上に拘束した。海上ではカヌー9艇、抗議船3隻が抗議した。

座り込み集会を行う市民と歩道への移動を呼び掛ける機動隊員=7日午前8時49分、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前

 座り込み現場から少し離れた場所で新基地建設反対を訴えるプラカードを掲げていた松田啓成さん(80)=名護市=は「機動隊にはもう力でかなわないから」と話す。「名護市長選挙でも政府の力技に負けた。でも、戦争体験者として孫に同じ思いをさせたくないから、声を上げ続ける」と話した。

機動隊によって、歩道上に設置された鉄柵内に拘束される市民=7日午前9時3分、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前

 市民連絡会代表世話人の高里鈴代さんは「選挙の結果は厳しいが、稲嶺さんが8年間(新基地建設を)
防いでいたことを感謝し、評価していかないといけない。過去の人にせず、一緒に頑張っていこう」と呼び掛けた。【琉球新報電子版】