安慶田氏に退職金1059万 沖縄県が満額支給決定 教員採用口利き疑惑


この記事を書いた人 大森 茂夫

 翁長雄志沖縄県知事は19日、教員採用試験などの口利き疑惑で辞職した安慶田光男前副知事に退職金1059万円を支払うことを決めた。2週間をめどに支払う予定。問題を調査していた第三者委員会は昨年10月、口利き行為が「存在した可能性が高い」との報告書を県に提出し、併せて再発防止策の策定を求めていたが、口利きが「あった」と断定してはいないことを踏まえ、退職金の不支給や減額はできないと判断した。

 県職員の退職手当に関する条例は、在職期間に「懲戒免職などの処分を受けるような行為」があれば不支給や減額を定めている。県によると、この規定は知事がそうした行為が「あった」と断定できる時に適用するが、今回はその対象とならないと判断した。

 県の担当者は「法の精神に照らすと、退職金を支払わないと決めるのであれば確たる事実に基づく必要がある」と説明した。