コラソン、大崎に惜敗 日本ハンドリーグ ソニーSC、PO決定


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大崎電気の宮崎大輔をマークする水野裕紀(中央)=4日、県立武道館(又吉康秀撮影)

 日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソンは4日、那覇市の県立武道館で現在リーグ首位の大崎電気と戦い、26―28で敗れた。通算成績は4勝2分け17敗。

 好調の5―1守備とGK田村卓大が好セーブを見せ、前半6分まで失点を0に抑えた。攻撃でも村山裕次、三村裕幸を中心に得点を重ねるも、22分すぎから大崎に4連続得点を決められ、11―13で折り返す。

 後半も一進一退の攻防が続くが、攻撃ミスなどで得点を重ねられず、最後は大崎に要所で得点を決められ、2点差で惜敗した。大崎の東長濱秀希(興南高―日体大出)は3得点だった。

 コラソンは次戦、10日午後2時から愛知県のTGアリーナで豊田合成とリーグ最終戦を戦う。

 コラソン戦の前には、日本リーグ女子の試合があり、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングが24―11でプレステージ・インターナショナル アランマーレを下し、プレーオフ進出を決めた。

 (4日・沖縄県立武道館ほか)
▽男子
大崎電気(18勝2分け3敗)
28―26(13―11,15―15)
琉球コラソン(4勝2分け17敗)

◆ファンへ最後の勇姿/引退する5人 持ち味発揮

 琉球コラソンにとって、ホーム最終戦は特別な試合だった。設立時から10年間チームを支え続けた選手兼監督の水野裕紀をはじめ、5選手が今季でユニホームをぬぐ。全員が「今のメンバーで白星を」を胸に、日本代表がそろう大崎電気に対し一歩も引かずにプレー。勝利にはわずかに届かなかったが、水野は「(昨年王者の)大崎と勝負できるというところは見せられた。ただ最後は勝ちたかったですね」と悔しさの中にすがすがしさを見せた。

 ホーム最終戦には2132人の観客が駆け付けた。ファンが見詰める中、引退を決めた水野、仲程海渡、牧山仁志、青木翔太郎、又吉裕喜だけでなく、選手ら一丸の気迫があった。

 後半から出場した水野は激しい守備で相手をゴールに近づけない。22分すぎには速攻からゴール左下にシュートを決め、同点に追い付くと会場は盛り上がった。青木はパス回しで攻撃を演出。牧山は得点を挙げると右手で胸をたたき喜んだ。又吉は惜しいロングシュートがあり、仲程は7メートルスローを決められず苦笑い。それぞれが声援に精いっぱい応えた。

 試合後にはメンバー入りしなかった大和田翔馬も入り引退セレモニーでそれぞれ思いを語った。水野は「つらいことも多かったがいつの間にかこんなにたくさんの家族に支えられた。あらためてコラソン、沖縄に来て良かった」と涙ぐんだ。

 10日にはリーグ最終戦の豊田合成戦が控える。水野は「チームが日本リーグで初めて勝ったのは豊田だった。最後はみんなで楽しみ、勝って終わりたい」と現役最後のリーグ戦に挑む。(屋嘉部長将)