油状漂着物は沈没事故由来 11管発表、成分比率類似


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
2月10日に恩納村の恩納海浜公園ナビービーチで発見された油状の塊と、油状のものが付着した浮遊物(那覇海上保安部提供)

 沖縄本島や周辺離島の海岸に油状の物が相次いで漂着している問題で、第11管区海上保安本部と第10管区海上保安本部は9日、漂着物は1月に東シナ海で発生したタンカーと貨物船が衝突し、沈没した事故に由来するものと発表した。

 11管によると、2月8日に沖縄本島で確認された油状の物と、同14日に伊平屋島で確認された油状の物の成分を分析したところ、1月17日に事故現場付近の海域で採取された油と成分比率が類似していたという。

 11管はタンカー沈没事故以降に短期間で広範囲に漂着していること、沈没事故以降に他の事故や浮流油などが確認されていないことから「季節風や黒潮の流れといった気象・海象の影響の可能性を考慮すると油状の漂着物は事故によるものと考えることが合理的」との見解を示した。

 沈没事故以降、県内では少なくとも8カ所以上で重油の塊と見られるオイルボールや、油が付着したペットボトルが漂着しているのが確認されている。