辻井さんのようなピアニストに 憧れの人と対面 沖縄盲学校小6・宮城君


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緊張した様子で辻井伸行さん(右)と握手をする宮城翔君=28日夜、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター劇場棟

 「夢は辻井伸行さんのようなピアニスト」―。県立沖縄盲学校小学部6年の宮城翔(かける)君(12)は毎朝ピアノの練習に励んでいる。28日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター劇場棟で行われた辻井さんのピアノリサイタルを鑑賞した後、宮城君は緊張した面持ちで楽屋を訪ねて、憧れの辻井さんと対面した。

 宮城君は「ジャズを取り入れた曲がとても印象に残った」とリサイタルの感想を伝えた。続けて「辻井さんが演奏する上で大切にしていることは何か」と尋ねたのに対し、辻井さんは「会場に来られた方が楽しんで聴いてもらえるように自分も楽しんで演奏している」と笑顔で返答した。宮城君は「辻井さんが楽しく演奏しているように感じました」と笑顔を見せた。

 宮城君はICレコーダーを手に持ちながら「疾走感のある曲を早く弾く方法」や、「好きな作曲家は誰か」など次々と質問した。辻井さんは一つ一つ丁寧に答えていた。最後はお互いにこやかに、握手を交わした。

 4月から沖縄盲学校の中学部に進む宮城君は「辻井さんの演奏している時の気持ちを聞いて勉強になった。僕もピアノを続けていく中で自分で大切だと思うことを身に付けていきたい」と意気込んだ。