「チーム爆釣妄想賊(ぞく)」の玉城博昭さんは、これまで4キロを筆頭に2~3キロのマクブを釣った実績がある。マクブは夜明けから午前9時頃までがゴールデンタイムらしい。19日、メンバー3人とマクブ狙いで泡瀬一文字に渡った。
午前6時からカニを餌に仕掛けを投げ込んでアタリを待つ。マクブらしきアタリはあるがヒットしない。他のメンバーもヒットすることなく9時になった。今日は厳しいかなと思い、ドラグを緩めロッドキーパーにセットしてフカセ釣りを始めた。その途端、同行メンバーの「アリーヒャアー」という叫び声。振り返ると玉城さんのマクブ狙いの竿(さお)が大きく曲がり、リールからはラインが勢いよく飛び出している。
フカセ竿を置き、急いで竿に飛びつきファイト開始。ドラグを締め、魚の走りを止めようとするが、なかなか止まらない。さらにドラグを締めるとようやく止まった。渾身(こんしん)の力でポンピングして、ゆっくりと魚との距離が縮まっていく。足元近くまで寄せた所で、危険を感じ取った魚が最後の力を振り絞って再び走りだした。今にも海に引きずり落とされそうになりながらも、必死に竿を立てリールを巻いた。
ヒットしてから5分ほどでメンバーが差し出したタモに収まったのは、70・5センチ、6・13キロの自己新記録となるマクブだった。
(おきなわ釣王国社・仲栄真修)