サカモトさん、親族と面会 11年からルーツ探し ハワイ日系3世


この記事を書いた人 大森 茂夫
祖父の親族である宇江城安博さん(右)と写真を見ながらルーツについて話をするハワイ日系3世のペネロペ・サカモトさん(左)=31日、恩納村の喜瀬武原公民館

 【恩納】ハワイ日系3世のペネロペ・サカモトさん(70)が31日、祖父の宇江城安太さんの出身地である沖縄県恩納村喜瀬武原を初めて訪れ、喜瀬武原公民館に集まった宇江城門中の約10人と初対面した。自身のルーツをたどっていたサカモトさんは、宇江城門中との触れ合いに「本当にうれしい」と笑顔を見せた。

 ハワイに住むサカモトさんは、祖父の安太さんが沖縄出身であることは分かっていたが、出身地域や親族は分からず自身のルーツがどこなのか調べていた。2011年に初めて沖縄を訪れた時には情報が少なく、親族には会えなかった。その後も自身のルーツを調べ続け今回、県立図書館と恩納村史編さん室の協力を得て、親族と初めて会うことができた。

 喜瀬武原公民館に集まった親族らは家系図や写真を持ち寄り、サカモトさんにルーツを伝えた。宇江城安太さんの親族をたどると、琉球王朝時代の三司官もおり、サカモトさんは「本当に驚いた。先祖がすごい歴史の一員ということを何も知らなかった。今日の出会いは沖縄の方々が親切に助けてくれたから。うれしく思う」と語った。

 宇江城安博さん(66)は「自分の父親が亡くなってからは、ハワイに行った親族のことを聞く機会がなく分からない状態だった。この機会で親族がつながったことがうれしい。また親交を深めたい」と喜んだ。

 米ハワイ県系人向けにルーツ調査や家系図作成のサポートをする「ハワイ系図研究会」(OGSH)と県立図書館は、17年から連携しルーツ調査を行っている。