沖縄ラーメンが台湾進出 「もとなり」、北西部の都市新竹に出店、地元要請受け


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台湾に新店舗を開設し、さらなる事業展開を目指している島袋博昭代表=3月、沖縄県浦添市

 沖縄県内でラーメン店「もとなり」を運営する「Guu Factory」(浦添市、島袋博昭代表)が4日、台湾北西部の都市・新竹に新店舗を開設した。日本の文化に親しみがある台湾で沖縄発のラーメンを広げることを目指している。台湾を足掛かりに海外で事業展開することも視野に入れており、島袋代表は「僕たちがおいしいと思うものを丁寧に届けていきたい」と意気込んでいる。

 もとなりの新店舗が進出した新竹は台北から距離が近く、情報通信産業が盛んな地域という。

 もとなりの店舗が入るのは高級食材を取り扱うスーパー内のテナント。店舗の運営は台湾に設立した現地法人が担う。昨年7月から今年2月にかけて新竹で4回のテスト販売を行い、食べた人たちから高い評価を受けた。スーパー側から出店の要請があったため進出を決めた。台湾での店舗名は本也(もとなり)と表記する。初年度の売り上げは1億5千万円を目指している。

 島袋代表は日本のラーメンについて「塩分が強くて麺にこしがあることが特徴だ」と指摘する。一方で台湾の人たちは塩分が少なめで柔らかい麺を好んでいると分析している。それでも島袋代表は「台湾の味に合わせてしまうと失敗する恐れがある。日本の味で勝負したい。僕たちの味をしっかりと再現する」とこだわりと持っている。

 年内には新竹で2店舗目を開設する予定。将来的には、台湾全域で7~8店舗を展開することを目指している。島袋代表は「日本人らしいきめ細かいサービスを提供することで、お客さんも集まってくるはずだ。台湾だけではなく、中国やアメリカ、ロシアにもラーメン店をオープンしたい」と目標を掲げた。