キングス反撃届かず 川崎に69-83 Bリーグ第50戦


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キングス―川崎 第2Q ドライブで切り込む川崎の藤井祐眞をディフェンスするキングスのハッサン・マーティン(左)とヒルトン・アームストロング(右)=7日、沖縄市体育館(具志堅千恵子撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位、38勝11敗)は7日、沖縄市体育館で、川崎ブレイブサンダース(東地区3位、33勝16敗)と今季50戦目を行い、69―83で敗れた。キングスは第1クオーター(Q)で、岸本隆一や古川孝敏が3点弾を立て続けに決めて得点を重ねたものの、それ以降、川崎の堅い守りに阻まれた。第2Qは6得点に抑えられた。インサイドでのプレーを思うようにさせてもらえず、外からのシュートに頼る場面も見られた。第4Qでは古川と金城茂之が3点弾を連続して3本決め、会場の盛り上がりは最高潮に達したが、最後まで差は縮まらず14点差で敗れた。次戦は8日午後1時5分から同体育館で川崎とホーム2戦目を行う。(観客3389人)

川崎 34勝16敗
 83―69(24―21,12―6,28―19,19―23)
キングス 38勝12敗

 【評】キングスは3点弾を15本決めるも、川崎の攻撃力に一歩及ばなかった。第1Qは21得点中18得点を3点弾で稼いだ。第2Qでは消極的なプレーが目立ち、ボールの動きも鈍くなり、6得点のみの厳しい展開に。第3Qは川崎の辻直人に9得点を許し、点差が広がった。流れが悪い中、第4Qで古川孝敏と金城茂之が続けて3点弾を決めるも、最後までインサイドを攻め切れなかった。(関口琴乃)

◆シュート確率上げる

 佐々宜央HC(キングス)の話 非常に残念な結果になってしまった。前半のゲームプランは悪くなかったが、第3Qから流れをもっていかれた。川崎はゴール下でも簡単に打たせない精神が一枚上。8日もシュートの確率を上げる課題を克服しながら、3点弾の確率が良い僕らの戦い方を突き詰めていきたい。

◆ディフェンス勝因

 北卓也HC(川崎)の話 ディフェンスが非常に良かったことが一番の勝因だ。ただ、3点弾で45点も取られた部分が反省点。終盤、20点差がついたところで安易なプレーが出たことが課題となった。

◆ペイントエリアで大差/次戦リベンジ誓う

 1月の天皇杯準々決勝で20点差で大敗した川崎ブレイブサンダースとのリベンジ戦。キングスはペイントエリアでの得点を封じられ、相手の得点源を止めることができず69―83で敗退、力の差を見せつけられた。観客の応援に背中を押され、第4Qに追い上げるも、点差を覆すことはできなかった。佐々宜央HCは「大差をつけられてもこれだけの応援してもらい、最後(の追い上げ)は明日につながる」と前を向いた。
 第1Qはオンザコート(出場できる外国籍選手)で川崎が1人多く、有利な中、岸本隆一や古川孝敏、途中出場の津山尚大の3点弾などで食らい付き、3点差で競り合った。
 第2Q以降も外から果敢に狙ったがリングにはじかれた。試合終盤はアイラ・ブラウンや金城茂之らの3点弾、ハッサン・マーティンのダンクなどで会場も盛り上げたが、この日35得点のニック・ファジーカスや3点弾を連発した辻直人ら川崎の勢いを止められなかった。
 試合を通して、川崎にインサイドを固められた。ペイントエリアでの得点は川崎の34点に対し、キングスは12点にとどまった。前半、2得点に抑えられたハッサンは「アグレッシブさが足りなかった」と振り返った。
 80点以上の失点での敗戦は2月の京都戦以来。佐々HCは「非常に残念な結果となった」とした上で「いろいろなプランを考えながら準備したい」と次戦でのリベンジを誓った。
 (屋嘉部長将)