あすボクシングW世界戦 大吾 燃える闘志 「100%の力で1回から」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
調印式で質問に答える比嘉大吾(右から2人目)。左から2人目が挑戦者クリストファー・ロサレス=13日午後、東京都のホテルグランパレス

 【東京】15日、横浜アリーナで行うボクシングのダブル世界戦の調印式と記者会見が13日、東京都内で行われ、世界ボクシング評議会(WBC)フライ級王者の比嘉大吾(白井・具志堅スポーツ)は3度目の防衛に向け「100パーセントの力は出せる。1回から全力で倒しにいく」と、日本記録の更新が懸かる16戦連続KO勝利へ強い決意を口にした。メインの試合となる世界ボクシング協会(WBA)ミドル級王者で2012年ロンドン五輪金メダルの村田諒太(帝拳)は「気持ちは落ち着いている。前に出て相手が嫌になるまで打つ。世界にアピールできる試合をしたい」と日本人初の同級世界王座防衛成功へ意気込んだ。

 3度目の防衛戦に臨む比嘉は、調印式では言葉少なながらも「絶対倒す」とKO勝ちに決意を見せた。12日の予備検診では顔色が優れなかったが、この日は血色も良く、具志堅用高会長も「昨日と顔色が違うし、(減量の)ウエートも順調だ」とアピールした。

 日本新記録となる16戦連続KO勝利について問われた比嘉は、「絶対」を3回繰り返した上で「倒します」。クリストファー・ロサレス(ニカラグア)との写真撮影では、その前の村田諒太とエマヌエーレ・ブランダムラの両者のように握手することもなく、ロサレスと目も合わせず会場を後にした。

 具志堅会長は、調印式後の取材で「今回の相手は、大吾にとってはこれまでの中でも最強の挑戦者だと思う。ボクシングのアマチュアからの試合をして、知り尽くしている。そんなに簡単には勝たせてはくれない」と気を引き締めた。

 比嘉の減量については「今までで一番苦しそう。ウエートもはっきり教えてくれない。この3日ぐらいこっちも(気になって)寝られないほどだ。とにかく明日の計量だ」と語った。

 12日の予備検診で具志堅会長は、比嘉の仕上がり具合について「練習を見てると、かなりパワーがついている気がする。見切りの良さがかなり前より良くなっている」と評価した。

 ロサレスの印象については「思ったより大きさはないが、リーチがあるなという感じだ」と警戒した。その上で比嘉の作戦は「ない」として「大吾の好きにさせたい」と話した。

 デビューから「無敗神話」を続ける比嘉に挑戦するWBCフライ級2位のロサレスは「特別な練習と戦術をやってきた。15日は比嘉が負ける日」と自信を見せた。