【アメリカ】桜と三線 春来訪 同好会、沖縄PRバージニア


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バージニアビーチ市の桜祭りで、沖縄の伝統芸能を披露した「バージニアビーチ三線グループ」のメンバー=3月24日

 ビーチリゾート地として人気の米バージニア州バージニアビーチ市。バージニアビーチ沿いにはホテルやモーテル、レストランが立ち並ぶ。そんなバージニアビーチで3月24日、12回目の桜祭りが開催された。祭りの出演最多を誇る「バージニアビーチ三線グループ」が例年同様、オープニングとトリを務めた。

 バージニアビーチ三線グループは2005年に結成し、月一回集まり、和気あいあいの中で練習を続けている。地元での知名度も上がり、各イベントに出演し、沖縄PRに貢献している。

 今年は最初の演目に「前之浜節」など3曲を演奏。三線のメロディーに乗せ、母娘が勇壮な舞を披露した。第2部であでやかな衣装に身を包み「鶴亀節」を踊り舞台に花を添えた。

 ワシントンDC郊外から太鼓と三線を演奏する夫妻も応援に駆け付けた。初出演を果たした親子3人は「唐船ドゥーイ」に合わせて、エイサーを紹介した。祭り最後は、ステージの前で多くの観客が三線グループの早弾きの曲に合わせてカチャーシーを踊っていた。

 祭り会場には、姉妹都市の宮崎県から寄贈された150本の桜並木がある。桜は三分咲きでまだつぼみが堅かったが、沖縄三線グループによる沖縄伝統音楽の演奏と踊りで、春の訪れが醸し出されたようだった。

 三線グループを立ち上げたリーダーの譜久嶺絹子さんは「新しい仲間も増えて、桜祭りで日頃の練習の成果が披露できた。自分たちの三線の音色を楽しみ、郷愁を感じてもらえることが奏者の喜びだ」と語った。
(鈴木多美子通信員)