麻疹(はしか)流行を受けて沖縄県は23日、全部局が参加して情報共有する「危機管理連絡会議」を開いた。それぞれの部局が現状を報告し、県民や観光客に感染予防を呼び掛けることをあらためて確認した。県地域保健課は同日、新たに男女4人に感染が確認され、県内の患者数が70人になったと発表した。
会議は池田竹州知事公室長を議長とし、非公開で40分ほど行われた。保健医療部は、3月20日に台湾からの観光客の感染が初めて確認されて以降、患者数が70人に上ることなど経緯を報告した。はしかは発熱から18日ほどで完治するため、これまでに34人は回復していると考えられるという。
文化観光スポーツ部は20日時点で323人のキャンセルが出ていることや、観光事業者への対応を説明。教育庁は70人のうち小学生5人、中学生5人、高校生1人の計11人であることなどを説明した。
県地域保健課によると、新たに確認された4人は、中部管内の20代女性と男子中学生、名護市の20代男性、沖縄市の40代男性だった。3月下旬に発症した患者の中に県庁で働いていた人がいたことも判明。感染の広がりはないという。
会議後、池田公室長が取材に応じ、引き続き予防接種を受けるよう周知を図ることを強調した。